河本

閉店してしまった思い出の店

『河本』

2023年7月22日に二回目に訪問した時のレビューです。

モツ煮込みがとびきり旨い、それになんのひねりもない冷奴が本当に美味しい。

となりの親切な常連さんが気をつかい遠慮がちに教えてくれたこと、

冷えた焼酎の入った氷のないグラスにホッピーはまるまる入れてしまうのがルールだってこと。この冬のおでんは今日からで、僕は4番目に頼んだってこと。そして豆腐が一番旨いってこと。

おでんがいくらか?って聞いていた人がいたけれど、真寿美さんも常連さんもだあれも知らない。みんなで探した壁のお品書きは、おでんの値段だけが黒マジックで消されている。店の奥から出てきたご主人は、『値段書いちゃうと、勝手に値上げできないだろ。』って得意そうに笑っている。

結局だあれも知らないまんまだ(笑)。きっとお勘定の時にだけ、真寿美さんの頭の中に浮かんでは刹那消えてしまうのかも知れない。

お店と真寿美さんと、常連さん、混然とした雰囲気のなかで僕はいつまでも座っていたい。

真寿美さんのホッピーを入れる所作はまるでゼンマイ仕掛けのロボットのように、カックン、カックン、ガタンとその動作に全く連続性が感じられない独特なもので、本当に驚かされたこと思い出しました。

しかし、その所作に触れることができたのは、わずかに2回のみ、この次に訪問した際には、もう儚くなられていて、親戚の方なのか別の方が引き継いでおられました。

 

『河本』

もうこの酒場もなくなってしまっています。東京は木場の橋のふもとにある木造平屋の建物は戦後すぐに建てられただろうと思われる佇まいでした。

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河本のあった場所は現在新しいビルが建っていますねぇ。グーグルでのぞいてみました。

江東区木場一丁目3-3

〒135-0042 東京都江東区木場1丁目3−3
〒135-0042 東京都江東区木場1丁目3−3

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